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11月28日(月)18:30開場 19:00開演
東京堂書店・神田神保町店6F東京堂ホール

本橋信宏×松原隆一郎×宮台真司×村西とおる
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日本のメディアの下馬評ではヒラリーが選ばれるとの読みが圧倒的でございましたので、トランプ氏が選ばれると、ちょっとした騒動が起きました。

トランプ候補が選ばれる前日の夜、手前どもがAbemaTVの報道番組に出演し、かねてからの主張である「トランプ氏が大統領になる」との発言をしましたら、スタジオでキワモノ扱いされました。

テレビ的には面白い、と思われてのキャスティングでしたのでしょうが、何をエロ事師風情が世迷いゴトを、と嘲笑うかのようなスタジオの空気でした。

それでも一時間近く、何故トランプ候補が大統領に相応しいのか、大統領でなければならないか、の熱弁をふるわせていただきました。

スタジオでは最初は手前どもに形勢が不利のような雰囲気でございましたが、徐々に手前どもの意見がスタジオの空気を変えていくのを肌で感じることができました。

討論が終わってスタジオ内の十五人近いスタッフによる模擬投票が行われました。

結果は手前どもの「トランプ候補組」が九票を獲得して勝利を手にしたのです。

その時述べた、何故トランプ候補でなければならないか、何故トランプ候補が大統領に相応しいか、の考えは次のようなものです。

「アメリカの大統領がヒラリー氏になろうがトランプ氏になろうが、重要なのはどちらの方が私たち日本にとって得か、ということです。私は明らかにトランプ候補であると断言いたします。だからトランプ候補に大統領になってもらいたいと希望し、なるべきだと考えます。

我が国の喫緊の課題はTPP問題でもなければ少子化問題でもありません。北朝鮮の核とどう立ち向かうか、ということが大きな問題です。

現在、中国には二百五十発といわれる核弾頭があります。北朝鮮も核開発を続けて五年後には五十発から百発の核弾頭保有国になることが確実視されています。

北朝鮮が核弾頭をいくら持ってもアメリカは北朝鮮を攻撃することはありません。韓国が犠牲になってしまうからです。

十年後から十五年後、中国のGDPはアメリカを抜いて世界一に躍り出ます。米中は世界の二大GDP大国となって、今以上にアメリカと中国の経済的結びつきは大きく緊密になります。その時日本のGDPは中国の五分の一程にすぎません。

アメリカの国益を考えると五分の一のGDPの日本を取るよりも、その五倍の中国を選択することはきわめて合理的なことです。アメリカは中国の五分の一のGDPの弱小経済国となった日本のために中国と核戦争を構えるということはありえないのです。相対的に軍事力でも互角になった中国との戦争は米中の共倒れの滅亡を意味するからです。

こうしたことを前提に考えると、台頭する中国の経済力と軍事力を前に、この東アジアの地域からいずれ米国のプレゼンスは空白を余儀なくされる時がきます。

トランプ氏は「中国や北朝鮮の核に備えるなら、日本が核を持つことを容認する」と発言しました。(トランプ氏は大統領選当選後、自分はそんな発言をしたことはない、と否定しています)アメリカが日本の防衛から手を引くことになる近未来の現実を突きつけたのです。

日米安保のお花畑で惰眠を貪ってきた日本人にとって「自分の国は自分で守るべきである」との考えのトランプ氏の登場は福音といえるものです」

テレビ放送という限界がありましたが、トランプ氏が大統領になった時の日本にとって有意義な点、について自分なりの考えを話したのです。

こうした「トランプ氏が大統領に相応しい」といった意見は、アメリカ大統領選前夜の時点では、まだ世界的にも少数派と思われていました。

大統領選の本場のアメリカ本国でも、メディアはこぞって八十五%、ヒラリー氏が勝利する、とみていました。

米国メディアのコピペ報道が習性となっている日本のメディアも、圧倒的にヒラリー氏勝利を予想していたのです。

が、蓋を開けてみると、大方の予想を裏切ってトランプ氏の勝利となったのです。

冷暖房のきいた快適なオフィスで、コーヒーの芳しき香りをかぎながら、リアルな生活や政治の現場から離れたネットでの情報収集を報道と勘違いしていた世界のメディアは、頭から冷水を浴びせられたのです。

手前どもは、米大統領選で共和党の候補となったトランプ氏に、「週刊女性二〇一六年七月号誌上」で次のように語り、エールを送っています。

「トランプは四回も破産しているにもかかわらず、リベンジをして何度もチャレンジし、大統領にまでなろうとしている、田中角栄を彷彿させる規格外の男です。一度失敗してしまうと怖気づいて、再起を図ろうとしない男たちは見習って欲しい。また男性としても魅力的で結婚と離婚を繰り返す、あの脂ぎったエネルギッシュさ、財力と知力、オスとしての魅力を兼ね備えている彼なら、女性は“抱かれてもいい”と思ってしまうのではないでしょうか。

実業家の目線で見ても、その戦略には目を見張るものがあります。彼は大衆が喜ぶことを熟知した天性のトリックスターです。自己満足で発言しているかのように見えるけれど、大衆を振り向かせる言動ができる時点で、人の上に立つ素質は大いにあるといえるのではないでしょうか。当選してから大統領がすべきことを考えればいいわけで、今はいかにして大統領になるかだけを考えての、合理的かつ大胆な戦略に惚れ惚れします」。

そして、期待通りトランプ氏が大統領に選出されたのでございます。

トランプ氏に何よりも魅力を感じたのは失敗を恐れることなく挑戦を続けた、旺盛なチャレンジ精神にあります。

やってもいないのに先に失敗を考えて、何もやろうとしない日本人が多く見受けられます。

そうしたリスクを恐れて立ちすくむ日本人に、何もしないことが一番のリスクだ、まずやってみようよ、なんとかなるから、との励ましを、トランプ氏は届けてくれているように感じられたのです。

トランプ氏の勝利の要因は、大統領選に興味を失った、政治に無関心な層をその奇抜なパフォーマンスで掘り起こしたことにあります。

女性に対する蔑視発言や人種差別発言、現実離れした過激なアメリカの一国主義発言などは、そうした「選挙の需要」を創造する緻密な市場攻略のマーケティングによって練り上げられ、実践されたものです。

勝因の多くはヒラリー候補の自滅によるものでもあります。

ヒラリー候補が行っていた自らの財団を使っての、異常とも思える巨額な金集めは金銭パラノイアではないのか、と疑問を持たれるほどのものです。

「慈善団体」であるクリントン財団に、国内外から二十億ドル(約二千百二十七億円)の金を集めながら、そのうち約十八億ドル(約千九百十五億円)が事務所経費の名目で消失している事実が報道されています。

病的とも思えるそのお金に対する執着は、心ある米国民の人々に「大統領に相応しくない汚れた手の持ち主」との認識を与えたのです。

権力を持つ者の、飽くなき金へのただれた欲望は、核ボタンのスイッチを持つアメリカ大統領に相応しくない、と断罪されたのでした。

トランプ氏が大統領に選出された裏側には、アメリカに二千百万人いる退役軍人の支持がありました。

退役軍人の過半数は白人によって占められ、アメリカでもっとも「声なき声」といわれていた「サイレントマジョリティー」です。

その沈黙の軍人たちが、この度の大統領選挙で「そうだ、トランプが言うように、アメリカは世界の警察官であることをやめて、アメリカの利益を最優先すべきだ」と声を上げたのでした。

自由社会を守る、との美名の下に、アフガンや湾岸諸国の戦争に駆り出され、犠牲を強いられていながら相応しい名誉を与えられず、満足な経済的支援を受けられないままに放置されてきたことへの不満が一気に吹き出たのです。

トランプ氏の選挙戦での戦略は、男性と女性がそれぞれに異性を求めて勝ち組になった人間通有にみられるパフォーマンスにありました。

それはなんであれ勝たなければ話にならない、スクイズでも隠し玉でもなんでもありで、勝つことが正義、の考えです。

悪名は無名に勝る、の信念で、正義だ、倫理だ、道徳だ、は大統領になってから改めればいい、の思考です。

「ニューヨークタイムズに広告を出せば4万ドルかかるが、過激なことをやればタダだ」のマーケティング哲学を貫きました。

大統領選挙は物事の善悪を決めるのではなく、どちらが大衆の心を惹きつけることができるかを競う闘いです。

トランプ氏は、かつてWWEのプロレスのリングに上がりました。

自分が負ければ頭の毛をバリカンで剃り丸坊主になるが、勝てば相手のWWEの総帥ビンス・マクマホンの頭を剃る、という果たし状を突きつけての闘いです。

勝負はトランプ氏チームの黒人レスラーが勝利をおさめ、約束通りにトランプ氏がマクマホンの頭をリングの上で電気バリカンの餌食にすることで決着をみせたのでした。

試合途中ではトランプ氏はマクマホンにリングの下で殴りかかり、馬乗りになって顔面にパンチを浴びせる、というヒールぶりを見事に演じて満員の観客から喝采を浴びました。

最後は公平であるべきレフェリーがそのあまりの非道ぶりに腹を立てて、トランプ氏の顔面にパンチをお見舞いしてノックアウト、という展開で幕を下ろしたのです。

古今東西、一国の大統領までのぼり詰めた人物の中で、プロレスのリングで闘った経歴を持つのはトランプ氏ぐらいのものでございます。

要するに他の政治家や指導者層、メディアや学者に見えていなかった社会の現実が、プロレスのリングの上に立った経験のあるトランプ氏には見えていた、ということなのです。

米国に、末期の癌患者の希望を叶える、というTV番組があります。

癌にかかって痩せ衰えた少年から、トランプ氏に「You’re fired」という、氏が一世を風靡した言葉をかけられたい、とのオファーがきました。

病院に駆けつけたトランプ氏は、ベッドに横たわる少年を目のあたりにして「決まり文句」を口に出して言えず、「頑張れ、人生を楽しんでくれ」と固い握手を交わして立ち去ったのです。

トランプ氏は単にメディアに露出している時に見せる表面的に凶状的な性質の持ち主ではないことを物語るエピソードです。

トランプ氏が大統領に選ばれた夜、再び同じAbemaTVの報道番組に出演し、コメントを求められました。

共演したヒラリー氏勝利を疑わなかった、米国政治が専門の著名な大学教授は「喪失感を覚える」と申されておりました。

が、喪失感を覚えたのは手前どもの方でございます。

愚か者のエロ事師でも予想できたトランプ氏の勝利を、高額な報酬を貰いながら何故予見できなかったのか、と逆に喪失感を覚えたものです。

トランプ氏が新大統領になったことが何ゆえに我が国にとって福音となるのでしょうか。

トランプ新大統領は

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