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いつも利用しているJRの駅があります。
3月に駅の構内にあったキヨスクが突然スイーツ店に変わりました。プリン専門のスイーツ店です。
いつもキヨスクで新聞や雑誌を買っていましたので、スイーツ店への急な変更は困りました。
件のキヨスクにはいつも客が訪れて、新聞や雑誌、ガムやタバコやスナック、飲料水などを買い求める姿がありました。
乗降客も少なくない駅ですから、商売の方は千客万来に見えました。
キヨスクの販売員のオバさまが2人は常駐し、テキパキと客をさばいていました。
あんなお店を1軒持つことができたなら、ビルが2、3棟建つのもアッという間に思われるほどの商売繁盛ぶりでした。
それを何ゆえに、プリン専門のスイーツ店に衣替えしたのでしょうか。
毎日立ち寄っては新聞や週刊誌を買い求めて便利に利用していただけに、合点がいきませんでした。
JRはお客の利便性をなんと心得るのか、と憤りさえ感じたものです。
キヨスクの代わりに営業をはじめた、どこにでもあるようなプリンを店に並べていたスイーツ店は閑古鳥が鳴いていました。
そしてこの7月末日、5カ月にわたる営業を終えて、スイーツ店はシャッターをおろしたのです。
この5か月間にスイーツ店で客が買い物をしていた姿を目撃したのは5回だけでした。
なんと勝手でお客無視の商売をするのか、と怒っていましたので、スイーツ店の客の往来を駅に行く度に注視していました。
5回ということは1カ月にたった1回だけのお客の来訪です。
私が目撃した時以外に客がいたと仮定しても、1日に数万人の乗降客がいるJRの売店の集客ではワースト記録を樹立したのではないでしょうか。
可愛い女性店員がブースの中で接客をしていましたが、その精気を失った表情を見る度に、損な役回りを引き受けさせられたものよ、とお気の毒に思いました。
それにしても、この世知辛いご時世にJRは随分と贅沢な商売をしているものでございます。
JRという母体に守られての既得権者でなければ、この5か月間、あれほどに客のニーズから突き放されたスイーツ店に店舗の営業権を提供することはなかったでありましょう。
これまでの利用客に迷惑をかけた5カ月間はなんであったのでしょうか。
こうした既得権に名を借りた、既得権者の横暴が日本経済の発展を阻害しています。
例えば、日本のテレビ局や携帯電話会社のキャリアが、国民の財産である電波を使用しての電波料の支払い額は、その売上と比べればスズメの涙ほどです。
数兆円の売り上げを誇る、KDDI、ソフトバンク、ドコモ、イー・アクセス、UQコミュニケーションズ、各社の支払う年間の電波料は一社約100億円、数千億円の売り上げを誇る東京キー局各局が支払う電波使用料はその10分の1ほど、でございます。
こうした既得権者が国富を凌辱しての好き放題の振る舞いは、目に余るものがございます。
孫正義さまなどは、ソフトバンクが既得権への挑戦者であった時代は消費者である大衆に共闘を呼び掛け、監督官庁の総務省に抗議の電話を入れるように、と、全国紙の新聞の一面を使って既得権打破を訴えておられました。
孫正義さまが汚らしいのは、一旦自らが既得権者となるとひたすら自分の利益を貪り、大衆の利益などは知らぬ存ぜぬのロクデナシとなったことでございます。
分かりやすいと言えば、孫正義さまの銭ゲバほど分かりやすいことはないのでございますが、東北大震災の折に菅首相とブチ上げた「太陽光発電による電力会社の買い上げ」のシステムに見られるように、結果は消費者にそのツケを回して高額な負担を強いることとなり、自分たちだけが利益を貪るという構図となっています。
あらゆる業界において既得権者による不合理な利権の追求が、この国を蝕んでいるのでございます。
国鉄が崩壊して30兆円超の負債が残りました。その棚上げになった巨額の負債をタバコ等からあがる税金で、国は返済しています。
本来ならばキヨスクという既得権者からあがる莫大な収益からも返済に充てるべきでございますのに、JR職員組合の既得権として温存されています。
キヨスクの営業不振は全国的に叫ばれています。コンビニに業態を変える傾向がありますが、コンビニほどのスペースをとることの出来ない場所での新しい商売は知恵の絞りどころでございましょう。
さて、閉店したスイーツ店の後に、次はどんなお店が開店するのでありましょうか。
殿様商売に堕ちた既得権者の次の一手が、けだし見ものでございます。
駅のホームで電車を待っていると、幼な児を叱る若い母親の姿がありました。
幼な児は5歳児ぐらいの、野球帽をかぶった、見るからにワンパク坊主でございます。
ズボンの中に…