故・上島竜兵さまへ、残されたメンバーが「ずっと一緒だ」とのコメントを出されました。この40年、一緒にやってきた最高の仲間に先立たれ、どれほど無念であったことでしょうか。
芸能界ではコンプライアンスの嵐が吹き荒れて、上島竜兵さまらが十八番としていた「熱湯風呂やチューやオデン芸」がことごとく封印されました。
残されているのは「足ドンで飛び上がる」と「くるりんぱ」ぐらいです。
せっかく長い間築き上げてきた自らの芸を封印された喪失感はいかばかりのものであったかと切ない思いをしております。
お笑いとは「人間はいかに愚かな生き物であるか」を、自分という人間を題材に洒落のめして見せるのが仕事です。
それが「あれも駄目、これも駄目」となっては、どうして生きていけばいいのだと、出口の見えない闇の中に取り残された気分となったであろうことは想像に難くありません。
もはや自分の出番や生きる場所が無くなったのでは、との孤独感はどれ程のものでしたでしょうか。
志村けんさまがご健在であればまた、自死の選択はなされなかったでありましょう。互いに他者を圧倒するほどの「バカ芸」を武器にされていましたので、力づけあうことも可能であったと思うからです。
これでもか、これでもかと限界なきまでに突き詰めてのお笑いは、もはや平成、令和のお笑い芸人に見ることができない「捨て身」の芸でした。
そこには「この道しか生きていけない」という命がけの芸人根性が宿っていたように思います。
まったくこうした「捨て身のバカ芸」の芸人が生きづらくなっている只今の芸能界の現状が、情けなく思われて仕方がありません。どうしてこうも、本来はぐれモノ、非常識な生きモノである芸人に「善人を求める風潮」が…
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