「お尻の穴を見せる覚悟で、生き恥をさらしております」

◆本日発売!!「村西とおるの全裸人生相談・人間だもの」飛鳥新社

エネルギーと知恵をコロナ禍で使い果たし疲れ切っているあなたさまに、もうワンランク上の「人生が一回分得をした気分になれる本」をお届けします。ナイスですね!
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20代の頃暮らしていた北海道の真っすぐ伸びた道を車で走っていると、後ろから追いついて来た車がクラクションを鳴らしました。「何事かしらん」と車を停止させると、後部の車から中年の男が薄い段ボール箱を持って降りてきたのです。そして運転席の私に「スミマセンね、私の勤めている工場が潰れてしまって、退職金代わりにこんなモノを貰ったんです」と段ボールの中を見せてきました。中に黒の礼服の上下が入っていました。

 

「家には女房子供が待っています。気の毒と思って定価の3分の1の値段でいいから引き取ってくれませんか」と懇願する男の熱意に負け、言われるままに1万円を払い購入しましたが、家に帰って確かめてみると上着とズボンの丈が交互に違う。その頃日本に入ってきていた北朝鮮製の売りモノにならない粗悪品であることがわかったのです。

 

頼まれたら嫌と言えない、道民の素朴な感情につけ込んだこの手の詐欺が、随分と長い間、北の大地に暗躍していました。

 

また、こんな詐欺師もいたのです。被害にあったのは知人の50代の酪農家の男ですが、ある日牧場で牧草を刈っていると、近くに荷台に荷物を満載したトラックが停まり、紳士然とした2人の男が降りてきました。そして30代の年長の男の方が矢庭にパチパチと拍手をしながら「おめでとうございます」と話しかけてきたのです。

 

何事かと戸惑っていると…

 

 

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