「星影のワルツ」

3カ月に一度、病院に行ってお医者さまに定期検診をしていただいています。担当医に診ていただく前には血液検査とエコーの検査を受けることになっています。

血液検査を受けるために、看護師さまに右腕の静脈から検査用の血を抜き取っていただくのですが、その前に必ず「お名前は」と聞かれます。

手前どもが「安倍晋三です」と答えると、担当の看護師さまはニコリと頷かれて、「アラ、申し遅れました、私はナイチンゲールと申します」と返されてきました。

もう2年近くも、顔馴染みになったシャレの分かる中年のベテラン看護師さまでございます。

検査用の血液を抜き取っていただきますと、次はエコー検査のために診察室に入りました。

担当の検査医師はまだ20代の若さの、松たか子さま似の美形でございます。

ベッドの上に上半身を裸となって横たわると、件の松たか子さまが「電気を暗くしますね」と申されたのでございます。

検査室の部屋の明かりがスーッと落ちて、暗い闇に包まれました。

松たか子さまはベッドの端に腰を下ろされ、エコー検査機を手前どもの胸にあててこられました。

上半身も覆いかぶさるように、です。

松たか子さまと手前どもの体が密着しました。松たか子さまの乳房から腰のラインにかけて、完全に密着しています。

検査する方と検査される方の境界を逸脱しているかに思える密着ぶりです。

「ひょっとしたらこの先生、手前どもに気があってモーションをかけているのかしらん」と思いました。

自分だってAV女優に負けないだけのプライドを持っています、との誇り高き女性なのだろうか、と考えたのです。

松たか子さまがエコー検査機を手前どもの体の上で動かす都度に、そのくびれた体のラインの密着度は増すばかりでした。

「まずいことになった」と思いました。興奮してボッキしてきたのです。

唐突な思いもよらないシチュエーションが、否が応でも性欲をイタく刺激したのでございます。

ズボンの中でカリ首がムクムクと頭を持ち上げるのが分かりました。

心拍数も明らかに早くなっている気配がします。松たか子さまが部屋の明かりを暗くして凝視なさっているモニターにも、その証拠はハッキリと映っているに違いありません。

こんなことなら、この病院に来る前にオナニーをしておくべきだった、と後悔しました。

しかし、後悔先に立たず、で後の祭りでございます。「いい齢をして、お元気なんですね、このスケベおやじ」との嘲りを受けることを覚悟しました。

責任の半分はそちらにもあるのだから、と居直る気持ちも正直なところありました。

健康な男なら暗い部屋の中でベッドに横にされながら松たか子さまのような美形に、体の密着のボディトークを受けたなら、ひとたまりもなく先走り液をチ〇ポの先から垂れ流すのは火を見るより明らかなのでございますから。

それにしても、この松たか子さまは、手前ども以外の患者に対しても、こうした密着行為を行っているのでありましょうか。

自分だけが特別にエコヒイキをされるいわれのないことを弁えている、手前どもが抱いた素朴な疑問でございます。

待てよ、と別の考えも浮かびました。松たか子さまは別に淫乱ではなく、その職業に忠実なあまり、体を密着させているに過ぎないのではないのか、との自然な考えでございます。

キチンと自分の仕事を完全にこなそうとすれば、体がどれだけ密着しようとそんなことには構っておれない、という仕事熱心な職業婦人の所作に過ぎないのだ、との判定でございます。

中には、たとえ仕事とはいえ、とても体を密着させたくない患者もいるに違いないはずなのに、(手前どももその一人であって不思議ではありません)その真摯な仕事の姿勢に感動を覚えたのでございます。

時間にして、10分も経っていなかったような気がします。スペシャルな時間がアッという間に過ぎていきました。

「はい、ご苦労さまでした」と松たか子さまが終わりを告げられ、部屋が明るくなりました。

「スミマセン、ついボッキしてしまって」と謝ろうとしましたが、やめにしました。

モニターには異常に早くなった心拍数がシッカリ記録されているに違いないのですから、別に改めていい人ぶって恰好つける必要はありませんでした。

起きたことは仕方がありません。年甲斐もなく、と素直に謝ることをやめにしました。

「どうだったでしょうか」…

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