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先週21日の水曜日、かねてから制作していた手前どものドキュメンタリー映画の試写会を行いました。
試写室には作品にもインタビューを受けて出演してくださった片岡鶴太郎さまをはじめ、知人や関係者の方々が多く参加してくださいました。この場をお借りしてお忙しいところ、貴重なお時間をやりくりしてくださった皆さまに、心よりお礼申し上げる次第です。
今回の試写会は初号の試写でございましたので、今年の秋の劇場公開に向けてこれから先、何度かの編集、修正などが行われていくのではないか、と存じております。
本作の監督をしていただいている片嶋一貴監督さまや、プロデューサーのかねこがくさま、小林三四郎さまにはこれから先もお手を煩わせることになるかと存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
試写会では懐かしい顔に再会できましたが、その中の一人に、崔洋一監督がいます。
現在では日本映画監督協会の理事長という大御所であられるのですが、手前どもが知り合った40年近く前は、これから、の助監督時代でした。
大島渚監督の「愛のコリーダ」の助監督などを務められていましたが、ご自身が監督して作品を撮る機会には恵まれていない若竹の頃です。
あの時期、手前どもは東京赤坂に事務所を構えて、表向きには「新英出版」という出版社を経営していました。
その頃200万部という、とてつもない部数を誇っていたフォーカスやフライデーと同じ「スクランブル」という写真週刊誌を発刊していたのです。
それも東販や日販といった通常の書籍販売ルートを通さずに日本全国に札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡と支店を網羅し、営業マンを100名ほど擁し、直接書店に配本するという版元からの「直販方式」をとっていたのです。
それまで、どんな出版社もやることのない、既存の東販、日販という巨大書籍流通に挑戦する画期的な試みでした。
今にして思えば、生モノである週刊誌を東販日販といった全国津々浦々に張り巡らされている巨大な流通ネットワークを使わずして直接社員営業マンに配本させるなんて、なんというバカなことを考えたものだと呆れるばかりです。
が、当時は大真面目に身の程知らずにも書籍の流通革命を考えていたのでございますから、痴れ者、でございます。
その他、梶原一騎先生のご厚意により、初代タイガーマスク自伝「いきなり王者」や、ビートたけしさま、川崎敬三さま、川津祐介さま、内山田洋さま、江原真二郎さま、E.Hエリックさま、西田敏行さま、桂三枝さま、横山やすしさま、梅宮辰夫さま、北島三郎さま、村田英雄さまらに自分の父親の思い出を語っていただいた「にっぽんの親父」、
森光子さま、佐久間良子さま、都はるみさま、泉ピン子さま、うつみ宮土理さま、沢たまきさま、樫山文枝さま、池波志乃さま、秋野暢子さま、黒柳徹子さまといった人気の女性陣が母親の思い出を語った「にっぽんのおふくろ」、などの書籍本も出版していました。
今、改めてメンバーを見ますと、なんと豪華なことよ、と驚くばかりでございます。これらは尊敬する芸能評論家の加東康一先生の手によるものでしたが、加東先生でなければ作品として世の中に出すことができなかった日本の芸能史に残る「秀作」でした。
その他日本で初めてのビデオによる映画シリーズを製作する「新英ビデオ」などを経営していました。
裏本で設けた金を、「湯水のようにつかって」の言葉が相応しい「やりたいことをなんでもやる」経営を身上としていたのです。
沢山の人たちが毎日事務所に出入りしていました。
来るもの拒まず、でしたので、まるで梁山泊の様相を呈していたように思います。
その中に助監督時代の崔洋一監督がいました。
崔監督からは、助監督の身分にオサラバをして自分が監督する作品を撮ろうと虎視眈々と機会をうかがっている気配が伝わってきました。
手前どもがあのまま、裏本の商売で全国指名手配となって姿を消すことがなかったなら、きっと崔監督に、なにかの作品を撮っていただいていたように思います。
しかし、残念なことに崔洋一監督の才能の開花を見届けることがないままに、お会いすることがなくなったのです。
40年近い歳月が流れての再会でした。崔監督は手前どものことを「草野さん」と、あの頃使っていた本名で呼びました。
40年近く経った今日でも、私の本名を覚えていてくれたのです。
互いの間に長い歳月が流れましたが、一瞬で昔に戻った気がしました。
なんとか、世に出ようと互いにもがいていたあの頃の青春の1ページを懐かしく思い出した、感慨深い一夜となりました。
この2週間、毎夜我を忘れて熱狂させてくれた平昌オリンピックが終わりました。
終わってしまえばあの痛いほど手を叩いて興奮した熱狂はなんだったのだろう、と喪失感に襲われています。
それにしても…